ナビゲーションパートで「固定ヘッダー」を作りたい
FileMakerでレイアウトを作っていると、「スクロールしてもヘッダーだけは画面上部に固定しておきたい」と感じることはありませんか?
特に一覧画面や入力フォームが長くなると、ボタンや検索フィールドが画面の上の方に流れてしまい、操作しづらくなります。
Webサイトでは「固定ヘッダー」や「追従ヘッダー」としてよく見かけますが、FileMakerにも似たようなことができる仕組みがあります。それが「ナビゲーションパート」です。
この記事では、ナビゲーションパートを使って、スクロールしても常に画面上部に表示される「固定ヘッダー」を作る方法を、できるだけ専門用語を避けてわかりやすく解説します。
ナビゲーションパートとは?固定ヘッダーとの違い
まず、ナビゲーションパートについて簡単に整理しておきます。
- レイアウトの上下に配置できる専用のパート
- 主に「ボタン」や「メニュー」を置くためのエリア
- WebDirect でブラウザからアクセスしたときに、スクロールしても画面上部(または下部)に固定表示される
「ヘッダーパート」との違いも押さえておきましょう。
- ヘッダーパート:レイアウトの一番上に表示されるが、スクロールすると一緒に流れていく
- ナビゲーションパート:WebDirect では画面上部(または下部)に固定され、スクロールしても見え続ける
つまり、WebDirectなどで利用する場合、ナビゲーションパートは「固定ヘッダー」として活用できるパートというイメージです。
ナビゲーションパートを使った固定ヘッダーの基本手順
ここからは、実際にナビゲーションパートを配置して固定ヘッダーを作る流れを説明します。
1. レイアウトモードに切り替える
- 対象のレイアウトを開きます。
- 画面左上の「表示」メニューから「レイアウトモード」を選択します。
(または、ステータスツールバーのレイアウト切替ボタンから変更)
2. ナビゲーションパートを追加する
- レイアウトモードで、画面上部の「レイアウト」メニューを開きます。
- 「パート設定」を選択します。
- パート設定ダイアログで「作成…」ボタンをクリックします。
- 「パートの種類」でナビゲーションパートを選びます。
- 「位置」は通常は「上部」にしておきます。
(画面下部に固定したい場合は「下部」を選択) - 「OK」をクリックしてダイアログを閉じます。
これで、レイアウト上にナビゲーションパートのエリアが追加されます。
3. 固定ヘッダーに表示したい要素を配置する
ナビゲーションパートの中に、次のようなオブジェクトを配置していきます。
- 「新規作成」「編集」「削除」などの操作ボタン
- 検索ボックスや絞り込みボタン
- レイアウト切り替えボタン(一覧 / 詳細 / 印刷用など)
- ホームに戻るボタン
- ログインユーザー名の表示など
ポイントは、「ユーザーがいつでも触りたい操作」をここに集約することです。
一覧が長くても、ボタンが常に画面上部に見えているので、スクロールの手間が大幅に減ります。
見栄えと使いやすさを高めるデザインのコツ
固定ヘッダーとして使うナビゲーションパートは、単にボタンを置くだけでなく、「見やすさ」「押しやすさ」を意識すると一気に使いやすくなります。
背景色と境界線でエリアをはっきりさせる
- ナビゲーションパートの背景色を、他のパートと少し違う色にする
- 下側に線(ボーダー)をつけて、「ここから下がコンテンツ」という境目をハッキリさせる
- ロゴやレイアウトタイトルを入れてヘッダー感を出す
これにより、「ここがメニュー」「ここから下がデータ」という区別が付きやすくなります。
ボタンのサイズと余白を意識する
- 小さすぎるボタンは避け、クリックしやすい大きさにする
- ボタン同士を詰めすぎず、少し間隔をあける
- よく使うボタンは左側、補助的なボタンは右側など、配置のルールを決める
特にWebDirectで使う前提の場合、マウスだけでなくタブレットからの操作も想定して、指でも押しやすいサイズを意識すると良いでしょう。
WebDirectとFileMaker Proでの見え方の違いに注意
ナビゲーションパートの「固定ヘッダーらしさ」は、特にWebDirect(ブラウザ)で強く発揮されます。
- WebDirect:ナビゲーションパートは画面上部・下部に固定表示される
- FileMaker Pro / Go:固定ではなく、通常のパートと同じように表示される
そのため、社内でブラウザアクセスを中心に使う場合には、とても効果的な方法です。一方、FileMaker Proだけで運用している場合は、「固定ヘッダー」というより「ヘッダー専用のエリア」としての役割が強くなります。
スクロールしても迷子にならないレイアウト作り
ナビゲーションパートを使った固定ヘッダーは、次のような場面で特に威力を発揮します。
- レコード数が多い一覧画面(顧客一覧、商品一覧など)
- 縦に長い入力フォーム(申込フォーム、アンケートなど)
- 複数のレイアウトや機能を頻繁に行き来するメニュー画面
これまでは「一番上までスクロールしてからボタンを押す」必要があった操作が、画面のどの位置にいても同じ場所でできるようになるため、ユーザーにとってのストレスが大幅に減ります。
また、よく使うレイアウトほどナビゲーションパートをきちんと整えておくことで、「どの画面でも同じ位置に同じようなボタンがある」という一貫性が生まれ、迷いにくいインターフェースになります。
まとめ:ナビゲーションパートで操作性を一段アップ
ナビゲーションパートを使えば、FileMakerでも「固定ヘッダー」に近い使い勝手を実現できます。
- ヘッダーパートではなくナビゲーションパートを使う
- レイアウトモード → パート設定から簡単に追加できる
- よく使うボタンや検索フィールドをまとめて配置する
- 背景色やボタン配置で見やすさ・押しやすさを意識する
- 特にWebDirect環境で大きな効果を発揮する
固定ヘッダーは派手な機能ではありませんが、日々の操作性に大きく影響する大切な要素です。
「レイアウトが使いにくい」「ボタンが見つかりにくい」と感じている画面があれば、ナビゲーションパートによる固定ヘッダー化を、ぜひ一度試してみてください。